JIA 環境建築賞
入選作品
住宅部門いつも日なた、いつも日かげの家
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桑原 茂(桑原茂建築設計事務所)
松本 清
松本 作恵
吉田工務店 + 松本家具
2016年
これまで軒の出を夏至の太陽高度で決めていた人が多かった。そのため真夏には室内に太陽光が入って来る。こんなことは決して起こらない新しい軒の出の決め方が生まれた。概ね春、秋分で決められた軒の出は、冬室内は日なたとなり、夏日かげとなる。そして屋根は軒から南傾斜の片流れとなっている。この結果北側の室内には収納を設け、収納上から屋根下までが開口部となって、北側の安定した採光が可能となっている。いつも日かげの時は、この光が重要なあかりとなることが予想される。
そして南傾斜の屋根は将来設置される太陽光発電がオール電化で計画されている住宅のエネルギー需給の可能性を広げている。これらのことが、JIAが推薦する環境建築にふさわしいと言える。
(柿沼 整三)