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  • 投稿:2017年10月19日
  • by 京都地域会広報委員
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JIA京都建築家展2017〜世界から京都へ。京都から世界へ。

【執筆者】
()

(公社)日本建築家協会近畿支部京都地域会では、
これまでに3回の「建築家展」を行ってきました。
今回のテーマは「世界から京都へ。京都から世界へ。」。

世界からの多くの観光者が訪れ、空前の宿泊施設の
建築ラッシュが続きます。まちのサインには複数言語の併記、
交通機関での音声案内もされ、
まちの様相が急速に変化していくのを実感しています。  

様相の変化は京都にとっていいこともありますが、
一方失われて行くものもあります。
我々は建築設計を通して、京のまちのあり方を
いま一度見直しつつ、建築家展を通じて世界に向けて
我々ができることを考える契機としたいと思います。
2020年には東京オリンピックが開催され、
更に海外の人たちと接点が増えますから
その前に、京都をもっと知って頂きたいと思います。
私たちの京都の建築を通して、京都の歴史や風景や文化を
世界の人達に伝えるきっかけになることを願った企画です。

 

日時  : 2017年11月23日(祝・木)〜 26日(日)
      10:00〜17:30*最終日は16:30迄
場所  : 京都府文化博物館 別館ホール(中京区三条高倉)

[展示/本会場]
建築家作品展−JIA京都地域会会員作品、模型、家具等の展示−
京都市安心安全まちづくり−京都市における住まいの耐震等取組紹介−
子どもたちのスケッチ展示(11月24日〜)

 [講演会・特別対談/京染会館]
「田根剛×横内敏人」特別対談
日 時:11月25日(土)14:30〜16:40
場 所:京染会館大会議室(中京区四条西洞院北西角)
参加費:500円(京都地域会会員無料)
協賛:

[ワークショップ/本会場]
JIA建築と子供たち2017〜世界へ、スケッチで伝える京都の建築
日 時:11月23日(祝・木)13:00〜16:30
参加費:500円(保険加入費、お茶等、消耗材料費)
申込みフォーム
後 援:京都市、京都市教育委員会
協 力:京都造形芸術大学
京都芸術デザイン専門学校
京都大学及び各大学OBOG

[関連イベント/本会場]
JIA青年会議NextStep    11月23日(祝・木)18:00〜
日中韓ワークショップ報告会11月24日(金)  18:00〜

後援  : 京都市
協賛  :
JIA 近畿支部協力会員委員会
(株) I-PEC
(株)アルク
大村工業(株)
オスモ&エーデル(株)
オフィス Suyama
影近設備工業(株)
kitchenhouse
(株)京都確認検査機構
(有)ケイジ―断熱
(株)宝工業
中村外二工務店
光本瓦店(有)
問合先 : JIA京都建築家展2017実行委員会
       kenchikuka-ten@jia-kyoto.org

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JIA京都地域会の活動について

「公益社団法人 日本建築家協会(以下JIA)近畿支部 京都地域会」
と言うのが私たちです。なんと長い名前だと私も常々思っていますが、
どのような組織かと言いますと、東京に本部を置き、京都府に活動拠点をもつ、
建築の設計を職業・職務としている人の集まりです。

JIA京都地域会では、建築家の技能向上と
社会に貢献できる活動を心掛けています。
主な活動の1つ目は、この「建築家展」です。
私たち京都で設計活動を行っている建築家をより多くの皆さまに、
より広く、より深く知っていただくために建築家の展覧会を隔年ごとに
京都文化博物館で開催しています。建築家の作品やアイデア、
設計のプロセスなどを理解して頂けたらと思います。

2つ目は、「建築と子供たち」ワークショップです。
この展覧会でも行っていますが、京都市教育委員会の後援を頂き、
毎年夏休みをメインに京都市内の小学生を対象に行っています。
最近では近畿圏内の小中学生まで参加者が広がりリピーターも
多くなりました。昨年度はこの活動で京都市から「平成28年度
京都景観賞 景観づくり活動部門・優秀賞」を頂いています。

3つ目は、行政と連帯し「安心・安全なまちづくり」に努めています。
市民・行政へ「建築の耐震化促進」「京町屋の保全再生」「省エネルギー化」
「京都市景観保全」「環境問題への積極的取組」「木の文化都市京都」などの
協力や提案を行っています。最近は、住宅の耐震化や感震ブレーカーの普及など、
市民を災害から守る「防災」の意識向上に努力しています。
この展覧会では京都市さんのご協力で
「京都市のまちづくり~住まいの耐震,京町家の取組等の紹介~」を
展示して頂いています。

JIA京都地域会では、これからも社会・文化活動を通して、
多くの皆さんとの接点を持てる事を願っています。
どうぞこの機会に私たち建築家の活動に触れて、
楽しんで頂ければ幸いに思います。

公益社団法人日本建築家協会 京都地域会長 萬野光雄

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世界から京都へ、京都から世界へ

―誇るべき京都の町―
今年も世界中から京都へ観光、ビジネス、勉強と様々な目的で人々が訪れ、
駅や商店の集まるところ、お寺や神社などでは、
日本人を見つけるのが難しいくらいです。
京都は今日世界中の人々からどう見えるのでしょう。
東京が「最新」「流行」の都市とすれば、
京都は「最新」や「流行」と言った言葉に流されない
「伝統」「文化」の都市であり、そう言った意味で東京と対極の都市と言えます。
古くから日本の文化の中心であり、今も常に世界都市としてて、
人が訪れ注目を集めています。IPS細胞研究の山中教授を始め、
ノーベル賞の受賞者を多数輩出している京都大学を中心とする学術での実績、
最先端の技術で世界のシェアを獲得している企業群、
そして全てが最高峰と言っても過言ではない世界に誇る伝統工芸、
そして料理や菓子全てが、現役の古都として今も新たなものを生み出し、
国内のみならず世界に発信しています。

―そして建築―
京都の町を形創り、「伝統」「文化」を支えているのが「建築」です。
社寺建築、庭園、数奇屋建築、町家などの住宅建築、
それら伝統建築の技術が息づき同時に京都駅、宝ヶ池プリンス、
京都国立博物館など日本を代表する建築家の現代建築があり、
世界都市としての機能とイメージを支えています。
そして今日その京都で私達建築家は何が出来るのでしょうか。

―京都から世界へ― 私達が伝えたいこと
私達の建築作品自体を見ていただくのが本当は一番いいのかもしれません。
建築家はその作品がメッセージの全てだと私は思うからです。
しかし1つ1つ見ていただくのは現実には難しいことでしょう。
私達京都の建築家ひとりひとりが、建築作品のメッセージを凝縮したものを
作品展として一同に会し、国内に留まらず、
訪れる外国の人々を橋渡しに世界に発信し、
京都の建築の「今」を目にしていただこうと思っています。

全ての建築家が同じディレクションに向かっていないかもしれません。
しかし建築の世界の一端を担っている私達の思いの総和として、
1つの流れが京都から世界へ伝わっていくことを心より願っています。

JIA京都建築家展2017実行委員長  関谷昌人

 

                     
イベント名称 「JIA京都建築家展2017」
世界から京都へ。京都から世界へ。
開催日時2017年11月23日(祝・木)〜26日(日)
内容

(公社)日本建築家協会近畿支部京都地域会では、 これまでに3回の「建築家展」を行ってきました。 今回のテーマは「世界から京都へ。京都から世界へ。」。 世界からの多くの観光者が訪れ、空前の宿泊施設の 建築ラッシュが続きます。まちのサインには複数言語の併記、 交通機関での音声案内もされ、 まちの様相が急速に変化していくのを実感しています。 まちの様相の変化は京都にとっていいこともありますが、 一方失われて行くものもあります。 我々は建築設計を通して、京のまちのあり方を いま一度見直しつつ、建築家展を通じて世界に向けて 我々ができることを考える契機としたいと思います。 2020年には東京オリンピックが開催され、 更に海外の人たちと接点が増えますから その前に、京都をもっと知って頂きたいと思います。 私たちの京都の建築を通して、京都の歴史や風景や文化を 世界の人達に伝えるきっかけになることを願った企画です。

参加対象一般/その他
参加費 無料(一部有料)
会場 京都文化博物館 別館ホール他
住所 京都市中京区東片町623−1
地図の表示
京都市中京区東片町623−1
主催・共催等JIA近畿支部京都地域会
JIA近畿支部青年委員会
JIA近畿支部国際交流委員会
お問い合わせ先 JIA京都建築家展2017実行委員会         e-mail kenchikuka-ten@jia-kyoto.org

【レポート】

京都地域会の2年に一度の大きな活動の一つである建築家展が、本年度11月23日から 26日まで京都建築文化博物館において開催した。「世界から京都へ京都から世界へ」 のスローガンはこの展覧会が常に京都の中だけで終わってしまうのではなく、この 展覧会が建築に携わる人、学生、あるいは興味のある人々から注目され、京都の 建築家がどのような仕事、作品を作っているのか、この展覧会に合わせて旅行などで 来日してもらえるような展覧会に発展するよう願いを込めて掲げたのであり、これ からの発展を期待している。 作品展は38名の建築家が今回初めて平台による展示で全体が見渡せる開放的な展示 空間に模型や写真、図面を個性豊かに展示したもので、2100人を超える多くの来訪者で 賑わった。また11月25日には、エストニアの国立博物館の設計でお馴染みの田根剛氏 をパリから迎え、京都の横内敏人氏とそれぞれ30分の講演の後、対談を行ってもらった。 会場は満席でやむなく立見で参加していただいた人が出たが、このあたりは参加人数の読 みが若干甘かったと反省している。また11月23日、24日は建築と子供たちワークショップ 「世界へ、スケッチで伝える京都の建築」を行い京都の建築文化に対する関心を 保護者共々高められたのではないかと考えている。関連イベントとしてJIA青年会議NEXTSTEP(11月23日)日中韓ワークショップ報告会があり、竹口健太郎氏と作品展 実行委員長の関谷がコメンテーターを努め、若い人々と活発な意見交換を行った。 世界から注目される「京都の建築家」を目指して次回から益々意欲的な参加を期待して いる。(JIA京都建築家展2017実行委員長 関谷昌人)