JIA新人賞

第22回 2010年度 新人賞

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受賞作品:House C -地層の家-

profile 中村拓志 Photo:Kosuke Mae
中村拓志(NAP建築設計事務所)

 

1974年 東京生まれ
1999年 明治大学大学院理工学研究科博士前期課程修了
1999年〜2002年 隈研吾建築都市設計事務所
2002年 NAP建築設計事務所設立

 

受賞暦
2004 第38回SDA大賞・経済産業大臣賞
2006 JCD Design Award 大賞
2008 グッドデザイン賞金賞、JIA日本建築家協会賞
2010  新建築賞、Design Vanguard
2010 ARCHITECTURAL RECORD TOP 10 architect in the world (USA)

受賞作品

House C -地層の家-

敷地は南房総の海の前。都心の高層マンションで暮らす施主は、週末に土をいじり、自然と触れ合うための週末住宅を求めた。条件は平屋のRC造。そこで我々は、土や砂、砂利いじりの延長にある建築を目指した。まずは土の塊のようなワンボリュームに、海側と山側から掘り進めたかのごとく、門型の構造とした。屋根は外断熱の保護材兼仕上材として現場の土を使用し、流出防止に野草の種をまいた。次に塩害防止のため、RC壁に土とセメント等を混ぜて厚塗りした上で施主と共に木ゴテで土を掻き落とした。その結果、手仕事の違いや工程の時間差によって地層の様な外観が現れた。暮らすほどに、心と体が大地に馴染む住宅である。