都心の賃貸オフィスビルで、環境配慮提案を「エコグリッド」、「メゾネット換気システム」、「天井放射空調」、「冷温熱源システム」、「フリークーリング」と様々行なっている。「エコグリッド」は立庇とライトシェルフ効果を期待し、グリッド状の意匠として外装を形成した提案で、ファサードデザインの一つの手法ともなっている。「メゾネット換気システム」は、オリジナリティーに溢れた自然換気システムではあるが、窓の開閉が可能な中小規模のオフィスビルよりは、大規模ビルでの自然換気に効果的とも言える。「天井放射空調」は、デシカント空調機を用いることで湿度をコントロールするとともに、放射面をモジュール天井と樹脂配管で作ることで、室内間仕切り変更に対応が可能となっている。
　この建物は延べ面積が約2900㎡である。オフィスビル3000㎡前後の棟数が多く、この規模で環境配慮手法を具現化されたこの意義は大きく評価できる。