JIA環境建築賞

住宅建築部門 最優秀賞

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撮影:石黒 守
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撮影:石黒 守
 
設計者: 安田 幸一(安田アトリエ)
建築主: 非公開
施工者: 馬場工務店
講評:

 東京の住宅地に計画された住まい。RC外壁、白い煉瓦の内壁、その中に浮かぶ寝室という3つのcellが入れ子となっている。周辺環境に対して閉じた箱としての構えを取り、南側の庭に向け主開口を取るものの、随所に設けられた小窓や天窓が通風や採光をもたらし、明るく快適な内部空間が生まれている。
 ソファの背後にある煉瓦サイズの自然給気口から入る風は、階段や吹抜けを介して2階の窓から抜ける。市松状煉瓦と2階の簀子床からは光がリビングにこぼれ、時間と共に移動し、白い煉瓦は室内をほんのり明るくする。寝室では、トップライト、眺望、自然換気、多孔吹出口からの冷気導入など、快適性へのきめ細やかな配慮がある。
 住人と建築家が細部に至るまで納得づくの設計を行い、実現させ、住まいの管理を楽しむ様子までうかがえる作品である。

  (高井 啓明)