JIA環境建築賞

住宅建築部門 最優秀賞

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House-M

 
設計者: 竹内 昌義(東北芸術工科大学)
馬場 正尊(東北芸術工科大学)
中村 聡志(東北芸術工科大学)
亀岡 真彦(東北芸術工科大学)
建築主: 三浦 秀一
施工者: 三浦建築
講評:

JR山形駅から、車で5分程の丘陵地に建つ木造2階建の住宅である。敷地の西側には畑が広がり日照や通風に恵まれている。屋根には太陽集熱パネルや太陽電池があり、家を囲む塀に沿って、大量の薪が端正に積み重ねられている。ひと冬分の量だと言う。これらを見ただけでもZEHを目指していることが瞬時に分る。この地域は、夏は比較的短いが昼はとても暑くなる。高窓を利用した浮力換気で夜の間に冷涼な外気を呼び込み、たっぷりと冷気を蓄える。冬の寒さはとても厳しいが、分厚い高断熱壁やトリプルLow-eガラスが跳ね返す。原論に忠実な建築と太陽の恵みを活かす設備が調和し、ZEHのお手本と言える。ZEには僅かに及ばなかったものの最優秀に相応しい作品と言える。

  (野原文男)