JIAの建築賞

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2002年度JIA新人賞

審査員:石田 敏明 / 香山 壽夫 / 平倉 直子 (50音順)

選考作品 :
 
屋根の家  
神奈川県秦野市


手塚 貴晴・由比


手塚 貴晴
(てづか たかはる)

手塚建築研究所
〒158-0087
東京都世田谷区玉堤1-29-2
TEL:03-3703-7056
FAX:03-3703-7038



1964 東京生まれ
1987 武蔵工業大学卒業(卒業設計賞,学術優秀賞)
1990 ペンシルバニア大学大学院卒業(年間最優秀デザイナー賞)(シャンク・ウッドマン設計競技2位)
1990-1994 リチャード・ロジャース・パートナーシップ・ロンドン 勤務
1994 手塚建築企画を手塚由比と共同設立(手塚建築研究所に改称, 97.07 、株式会社設立,01.08)
1996- 武蔵工業大学専任講師


手塚 由比
(てづか ゆい)

手塚建築研究所
〒158-0087
東京都世田谷区玉堤1-29-2
TEL:03-3703-7056
FAX:03-3703-7038


1969 神奈川生まれ
1992 武蔵工業大学卒業(卒業設計賞,学術優秀賞)
1992-1993 ロンドン大学バートレット校(ロン・ヘロンに師事)
1994 手塚建築企画を手塚貴晴と共同設立(手塚建築研究所に改称,97.07、株式会社設立,01.08)
1999- 東洋大学非常勤講師
2001- 東海大学非常勤講師

池田 昌弘


池田 昌弘
(いけだ まさひろ)
池田昌弘建築研究所
〒151-0065
東京都渋谷区大山町1-20シルエット大山町202
TEL:03-5738-5564
FAX:03-5138-5565



1964年 静岡県生まれ
1987年 名古屋大学工学部建築学科卒業
1989年 同大学大学院修士過程修了
1989-91年 木村俊彦構造設計事務所
1991-94年 佐々木睦朗構造計画研究所
1994年 池田昌弘建築研究所設立

屋根の家 屋根の家
屋根の家 写真/木田 勝久
90坪の敷地に広がる29坪の平屋に載せられたこの大屋根は42坪。室内よりも広い。屋根には全面木デッキが張られ、テーブル、椅子、キッチンが備え付けられている。テーブルと椅子の周りには高さ1.2mほどのL字形の壁が建ち、風を除けつつ、隣家からのプライバシーを確保する。夏に水浴びをしたいとの要望でシャワーも加えられた。
屋根の上と下の部屋をつなぐのは開閉可能な8つの天窓。一つのアクティヴィティーに対して一つの天窓。全ての部屋に1つ以上の天窓が付いている。寝室の天窓はお父さんの天窓、勉強室の天窓はお姉さんの天窓、子供室の天窓は妹の天窓、台所の天窓はお母さんの天窓、リビング、浴室、玄関の天窓はみんなの天窓。夫々にオーナーが付いている。屋根へは思い思いの天窓に梯子をかけてよじ登る。
屋根は屋上ではない。屋根は傾いていなければならない。屋根の勾配は地面と同じ10分の1。ゆるやかに傾斜しながら 眼前に広がる弘法山の景色へと視線を誘う。思い返せば、人で賑う横浜の港の見える丘公園や荒川の堤防は傾いているし、代々木公園の広場の真ん中でくつろいでいるカップルは少ない。
屋根は極力薄くなければならない。一枚の屋根を隔てて二つの生活が併存するところに意味がある。天窓はあくまでも、薄い一枚の板に穿たれた穴でなければならない。梯子を上って天窓から顔を出すとき、距離感があってはならない。天窓がトンネルのようになっては、光も十分に入って来ない。構造は105×105の角材を井桁に組んだものを構造用合板でサンドイッチ。たった150ミリの極薄の屋根が出来上がった。
この家の生活が展開するのはあくまでも屋根の下であるが、それを支配するのは屋根の上である。初めての来客は御茶より先に屋根の上に案内される。天窓の下では、姉妹が毎日どちらが天窓の下で星空を眺めながら寝るのかを争う。天窓から落ちる陽だまりを追って、家族が移動する。換気の為には天窓を開ける。天窓を通してお菓子や御茶が上下する。リビングから外を眺めれば、軒先に腰掛ける子供の足がぶらぶらと下がって見える。庭の水撒きは屋根の上からが一番やりやすい。屋根の上は実に心地が良い。工事中だというのに屋根でくつろぎはじめたご一家は、今日も屋根の上でご満悦である。
(手塚貴晴+手塚由比)

この建物で、もっとも重要な要素、それは、この建物のタイトルにもなっている屋根である。この屋根しだいで、同じプランでも、単なる、平屋の屋根となってしまう。そのため、この屋根という面を通り過ぎるときに感じる屋根としての存在意識を、日本古来の屋根としてでもなく、ハイテクを駆使した屋根としてでもなく、今までの技
術を丁寧に工夫して、組み合わせていくことでできあがっている屋根として、小気味良く感じてもらえるように意図した。このことにより、この屋根という面を上にだけでなく、下に抜ける時にも、同様の意識を生じさせている。
(池田昌弘)


Roof House

It was the client who created the idea to have lunch on the top of the roof. The client used to live in a normal 30 Years old house with a pitched roof. When we went to see the client for the first time, they took us to the upstairs and pointed out the small 6 square meter roof through the small window and told us "We eat lunch on top of this roof daily." We architects were asked to design a house where the family can have lunch on the top.

Since the house is designed to have the lunch on the top, the roof has a kitchen, a table and a benches. The summer is hot and the winter is cold in this area, a stove and a shower are added on behalf of the client request. The freestanding wall is to break the wind of the Valley.

There are eight skylights for the each room. The each skylight has a specific owner of the family members; younger sister's skylight above the children's room, the elder sister's skylight above the study room, the father's skylight above the bedroom, the mother's skylight above the kitchen and the family's skylight above the dining room. The family member lean the ladders on the edge of the skylights as they want to clime up. This one to one configuration applies to the ighting concept. Each light bulb is hanged to respond to each activity, and each skylight has a lantern to be switched on.

The pitch of the roof is one by ten, designed to be the same inclination of the original slope. As always easier to find a couple or a family on the gentle slope than on the middle of the flat surface of the field, the roof attract the family and the neighbors to relax. The edge of the roof is made as low as possible to enable to hand over the barbecue from the garden to the roof.

公益社団法人日本建築家協会 The Japan Institute of Architects (JIA)
〒150-0001  東京都渋谷区神宮前2-3-18JIA館 Tel:03-3408-7125  Fax:03-3408-7129  地図はこちら