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  • 投稿:2023年2月14日
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Catalyst(カタリスト)第20回 「建築における外構や庭の役割」株式会社ユニソン

こんにちは。JIA近畿支部協力会員の株式会社ユニソンの中西です。
それでは、お待ちかねの、正会員さんと協力会員さんをつなぐ連載Catalyst(カタリスト)。
前任者の後を引き継ぐ役を承りプレッシャーを感じるところではございますが、頑張って盛り上げていければと思っていますので皆さま、よろしくお願いいたします。

今回は、JIA近畿支部内で大活躍されている眞野さん(眞野サトル建築デザイン室)とスペシャルゲストとして現在協力会員委員長の榊原さん(榊原節子建築研究所)にユニソン大阪営業所に併設しているコミュニティスペース大阪「玄と素(くろとしろ)」をご見学いただきながら眞野さんの考える、建築における外構や庭の役割について素材や環境配慮の観点でお話をお伺いしました!是非最後までご覧ください!

建築における庭(外構)の役割について教えてください

スペシャルゲストをお迎えした上で、私が伺いたかったことをぶつけてみることから初めてみました。
設計のプロからして、外構や庭の役割とは、どのように考えているか伺ってみました。

“建物以外の部分(周りの環境・道・公園・集会所)と建物を繋ぐものが外構”という考えを伺いました。
「例えば、建物以外の部分(周りの環境・道・公園・集会所)と建物を繋ぐものが外構である」という意見を伺い、設計のプロからしても、外構とは、建物全体を繋ぐ存在である役割ということを理解しました。

建築における庭(外構)の素材について考えを教えてください

そんな外構の役割から、それを作り上げる素材を販売するユニソンとしては、素材についての拘りについても伺ってみました。
“考えるポイントは「長く使え経年変化する素材」“というコメントをいただきました。

住宅の場合はできた瞬間が一番良いと言う人もいるし、10年~20年経ってから雰囲気含め良くなるという考え方もあり、まさに、依頼者の理想に近い形になる素材を選ぶ、お客さまの理想とする姿に変化する素材を選んでいくことになることを伺いました。

例として伺ったのは、ユニソン商品であるミルドブリックの角がとれた雰囲気は自然と人が歩いている所が削れて丸みを帯びてくる、「自然」というキーワードになります。

例えば京都を散策していると小道・路地に使用されている石材が100年~200年生活の中でずっと歩き続けて、敷き初めの頃にはあった角が次第に丸みを帯びてくる、“石ですが、柔らかい”、これは人為的に作り出すのは難しいです。
素材のあるべき姿になるのが、外構の良さであり、できれば削れても同じ表情を見せる無垢(天然石、コンクリートなど)が望ましい。コンクリートは人為的に作っているかもしれませんが、天然素材に近い素材であると思う。
そういったものをできるだけ使いたいと考えています。
素材選びのポイントは、いかに自然に近い形で変化していく素材を選ぶか、ということを説明いただきました。

環境配慮SDGsの観点は設計する際に影響するのか?

昨今に重要なキーワードとして、「SDGs」というワードがあり、環境に如何に配慮するかということも、重要なテーマと考えておりました。
設計の専門家の立場から、環境について設計に影響を与えるのかについて、伺ってみました!

環境に配慮するということは、「長く使える」と言った考えになります。
商品のライフサイクルを考えてお客さまに説明していき、誘導していくように工夫をされているとのことでした。
永久に持つ商品は存在しませんが、10年よりも20年、とライフサイクルが長い商品を望まれるお客さまがいれば、そのような素材を勧めており、“長く使える”ということが、環境に配慮するとことになると教えていきただきました。

しかしながら、実際のところは、環境配慮を意識して設計依頼される方はごく少数ということも伺い、将来的に、環境に配慮された製品を使われる日常になるように、ユニソンも含めて努力していきたいと考えました。

本日はユニソンの大阪事業所の見学をいただき、現物の商品シーンを見ていただきましたが気になる点があれば教えてください

ユニソンの大阪事業所は、建物や外構商材として実際施工されているコンクリート・天然石・レンガ等をご覧いただける場所になります。このような場所を、設計のプロが見たときに、どのような影響があるのか?どのような効果があるのか率直な意見を伺ってみました!

コロナもあり、インターネットを活用してコミュニケーションを取る機会が広がってきていることを伺いました。
オンラインで直接話をする上で、素材を動画で見せることができるようになってきたので、実物を見なくても、見ることができる手段が増えきたと思います。
一方で、それがどんどん広まっていく程に、「実物が見たくなる」という意見も存在します。
そのような際に、ユニソンの大阪事業所のような、建築の存在感と、設計者の想いが形になった建物は素敵だと思いました。
その中でも特に、商品じゃないと思っていた物が実は商品だったとことに興味が沸いたと意見をいただきました。
通常とはサイズが違うブロック(450×140)等は、商品としてわざわざ作ったわけではなく、元々違う商品の下地材として存在しますが、今後どこかで確実に日の目を見る機会があるのではないかと思う意見もいただきました。

コンクリートブロックの大きさは、400×200が標準として、巷には溢れていますが、そのサイズが、当たり前の大きさであり、高さを少し短くなるだけで、みんなの知っているブロックではなくなる。このなんともいえない微妙な揺らぎが商品として面白い、という意見もいただきました。

私たちが執務や会議をするだけではなく、設計のプロも、活用できる場所だということを伺えてユニソンとしても大阪事業所をより活用できる存在にしていきたいと改めて感じました。

今後の商品開発についての考えについて

ユニソンの今後の商品開発について、プロから見たときに最も必要なポイントについて考えを伺いました。

5年後を見据えた際に、外構資材だけではないかもしれないという意見をいただきました。
全然違う会社の在り方、例えばSDGsが5年後もっと世界中に広がり、「ジェンダーフリー」の観点から現在ニューヨークを中心に増加しているジェンダーレストイレ(多目的トイレではなく男性・女性が分け隔てなく使えるトイレ)が日本にも増えてくる可能性がある。

その世界になった場合は、ジェンダーレストイレの入り口のサインの作り方を考えた場合には、今では車椅子のマークとか男性・女性のマークが並んであったりするけれども、それに縛られない、新しいジェンダーレストイレのデザインを作る。またサインのプレートだけではなく、床の表示用としてコンクリートで埋め込むことが可能なサインを一つ作ってみることで、今すぐには売れなくても発表しておけば、そのデザインが日本でもスタンダードになると、最初に創造した会社として名前が残せ、今後を見据えたユニークな商品になると思うと意見をいただきました。

既存の商品をアレンジすることや、リメイクするだけではなく、オンリーワンの商品を作っていくこと、創造することが、ユニソンだけではなく、メーカーとして今後の開発で必要なことだと教えていただきました。

編集後記

本日は、普段なかなかお話を伺うことができない設計のプロに、多角的な意見をいただき、視点が違うだけで、1つの商品に対しての考え方や、捉え方が異なることを改めて感じることができました。

ユニソンの今後の開発に対しても、大切な意見をいただき非常に貴重な経験をすることができたと思います。
直近で盛り上がった、カタールのワールドカップのロゴマークが無限大という話をしていただきました。
設計とは無限大の発想を形にしていくことを伺い、ユニソンもさまざまな観点で無限大に発想し「1つの形」にしていきたいと思います。

最後に、前任の担当者とは違い、つたない文章となっておりますが、今後も精進していきますので、皆さま温かい目で、見守っていただければ幸いです。

写真左より 榊原(榊原節子建築研究所)、眞野(眞野サトル建築デザイン室)、中西(株式会社ユニソン)、加藤(株式会社ユニソン)敬称略・全員協力会員委員会メンバー

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