• 投稿:2021年7月11日
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支部長通信2021 6月号

6月に入って急に暑くなってきましたね。我が家は、この時期でも朝晩はかなり涼しく過ごすことができるので、快適に過ごしておりますが、昼間北浜におりますと、既に真夏のような暑さに少々まいっております。さて、この支部長通信、ひとつ気になっていることがございます。それは、月初に書くこの冒頭の文章です。支部長通信はその月の分が翌月の初め頃に皆さまに送られますので、この項、皆さまがお読みになる頃には、既に1カ月半前の情報となります。季節感、時事ネタ等は、かなり前のことになってしまいますが、あぁ、1カ月半前はそうだったかという風に思い出しながら読んでいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

6月1日

支部直轄の活動ではございませんが、近畿支部の所属である住宅部会に、作品展委員会というのがございます。以前も紹介したと思いますが、部会の中では最も活動をしてきた委員会です。それが、このコロナ禍で、ほぼ活動が停止した状態が続いています。作品展委員会という名の通り、いろいろな会場をお借りして、これまで年に2回程度の作品展を開催してきました。ところが、昨年からそれも難しいため、現在オンラインの作品展を開催しようと模索しているところです。本日は、その作品展委員会がありまして、私も参加しました。動画によるオンライン作品展を開催するべく、問題点などの洗い出しを前回のミーティングからやっております。できるだけ早い開催を目指しておりますので、皆さま、何かお知恵がございましたら、いつでもご連絡ください。または、是非作品展委員会に入って、共に活動をしましょう!

6月2日

本日は、久しぶりに広報委員会と住宅部会世話人会に参加させていただきました。広報委員会では、先月発刊した「table」の今後の活用方法および、そのスケジュール、次号に向けた取り組み、更新されたウェブサイトに対する意見交換や問題点の洗い出しなどを行っておりました。私は、各委員会にはオブザーバーとして参加しているだけのつもりがついつい意見を言ってしまい、毎回しゃべりすぎていることに反省してます。議論を聞いていると、つい口出ししたくなってしまう、ダメな性格です。しかし、広報委員会は、この1年でガラリと動きが変わったような気がします。今一番活発に動いている委員会ではないでしょうか。引き続き、よろしくお願いいたします!そして世話人会では今月の例会を初め、今後の例会予定について話し合われましたが、今年も面白そうな企画があるので、相変わらず住宅部会は楽しみな会です。住宅部会は、どの支部にもある訳ではないので、是非入会をお勧めします!

6月5日

またまた住宅部会ネタですが、本日は夕方から部会の月例会として、愛知の宇野友明さんに自身の作品について、島田陽さんが聞き手となって語ってもらうオンラインイベントを開催しました。私も参加しましたが、宇野さんというのは、施工も請け負っているとのことで、どこかスタジオムンバイ的な動きをしているのかと思ってましたが、想像よりは若干イメージは違いました。しかし、自身で施工もされている強みを存分に発揮しておられ、現場が始まってからの設計変更もしょっちゅうだとか。自分で工事金額も調整できるので、予算の管理さえしっかりしていれば、作りながら設計する、設計しながら作るという両方向の動きが可能で、設計の自由度が上がる気がしましたが、一方で設計段階での検討が疎かになるのではないかという気もしました。どうせ現場で変更できるという甘えが出るのではないかという気がしますが、その辺は、機会があればさらに議論をしてみたいと思いました。

6月8日

先週の土曜日(6月5日)に今年も近畿支部主催の学生卒業設計コンクールの2次審査をオンラインで開催しましたが、その結果、神戸大学の篠山さんの作品「長島協奏曲」が見事最優秀賞に選ばれました。他にも素晴らしい作品が、それぞれ選ばれております。そして昨年選ばれた学生たちは、その後JIA学生委員会に入って現在も活躍されているので、是非今年の学生も、学生委員会に入っていただき、JIAと共にさらなる活躍をされることを期待しています。学生の皆さま、おめでとうございます!

2021年6月8日 日刊建設通信新聞より

6月12日

土曜日ですが、本部の表彰委員会による25年賞意見交換会が行われたので、参加しました。最近、いろいろと騒がれている有名ビルの解体問題ですが、この25年賞と絡めてなんとか残せないものかという意見を述べさせていただきました。25年賞という重み、認知度を上げる方法、応募数を増やしたいというのが、今回のミーティングの趣旨ではございました。地域(各支部の)によっても応募数のバラツキがあること、賞のレベルを落とさないこと、市民をどれだけ巻き込むかということ、行政との連携、一言で25年と言っても、その建物の使われ方がどうであるか等、幅広い議論をしました。私事ですが、先日仕事で福岡県田川市の市役所に行った時にエレベーターホールに25年賞を受賞した田川市美術館のJIAのポスターが貼られていたのを見て、嬉しくなりました。私もこの25年賞の認知度がもっともっと上がり、さらに多くの建物が受賞することを願っています。今後、行政に出向いた時に、しっかりアピールしていきたいと思います。

6月16日

本日はHazama Lab.の開催日でした。学生達がこれまで自分達で考えて来た内容の中間発表的な場でした。彼らの案とは、今後、私が創設したいと考えているJIA Libraryに集まる寄付本を活用したもので、それらのレビューを書き、ダイアグラムを作り、年度末に建築家?の前で発表するというものでした。オリジナリティーがあるアイディアで面白いと思いましたが、一方でレビューを書くためには、当然その本を読まなければならず、その時間を忙しい学生が確保できるのかという疑問が少しありました。その他、事務局の改装案も出され、少し本格的になってきたと思います。これからも彼らの動きが楽しみです。皆さまもアドバイスがあれば、よろしくお願いいたします。また、学生委員会は常にメンバーを募集しております。皆さまもお知り合いの学生にお声がけいただき、どんどん学生委員会が活発になるよう、ご協力よろしくお願いいたします。

6月17日

住宅部会では、数年に1回程度のペースで建築家カタログという本を発行しています。ご存知の方も多いかと思います。以前にも書きましたが、このカタログは住宅部会の中のカタログ委員会で作業をしています。最後にカタログを発刊してから既に2年が経ちましたが、本日は、その後の状況確認(カタログを通じて仕事の依頼が来たかどうか等)も含めて、意見交換会を行いました。東京から手嶋さんも参加され、少人数有ではありましたが、盛り上がった会でした。皆さん、それなりに仕事の依頼があるようで、何よりでした。そして、最後には、カタログを無くすのかどうかという議論もある中で、やはり活字の本の重要性を再認識して、会を終えました。今後もしばらくはカタログが作られていくものと思います。皆さんもカタログに載せられる作品を作れるよう、建築家として精進しましょう。

6月23日

今朝の建設通信新聞の論評に「次世代の設計者を育てよう」というタイトルで設計者を選定する際の現状と、その問題点、また発注者側の立場が書かれていました。なるほど書いていることは、よく理解しましたが、私が常日頃からボヤいていることと同じで、現状では実績のない若手には一生チャンスが回って来ず、実績のある設計者の実績だけがどんどん増えていくということになっています。新聞には連日のように国内のどこかの土地で学校の建替えをするという記事を目にしますが、その殆どが東京の某有名建築家による作品であることに驚きを通り越して、啞然とします。その他、コンペやプロポーザルを目にしても、過去に同規模の設計をしたことがあるかどうかという条件がほぼ書かれています。結果、実績を有する建築家たちへ仕事の依頼は集中し、実績のない設計者はどんどん置いていかれ、ますます設計者の2極化が進んでいます。この現在活躍中の某有名建築家を中心とした世代が居なくなった時、「次の世代」は育っていませんが、その時に発注者側はどうするんでしょうか?まぁ、その時は、単純にますます大手組織事務所への発注が増え、個人で事務所を構えている建築家は、さらに仕事が減っていくだけでしょうけど。前川國男さん設計による東京海上日動ビルディングの解体が決まっていますが、こういう建築家個人により設計されたビルがまた一つ世の中から無くなります。そうやって、どんどん街の記憶が消されていき、個人の建築家の仕事の痕跡が無くなっていきます。そして、街は「実績のある」有名建築家または、組織設計事務所のみの独壇場となり、若手は、そのチャンスすら与えられず、結果的に若手は育たず、夢が無くなり、建築家を目指す人が減り、つまらない無難な建築ばかりで街が溢れかえります。全くつまらない世の中です。

2021年6月23日 日刊建設通信新聞より

6月24日

本部総会およびその後の理事会がありました。総会では新旧役員の交代もあり、今年度で退任される理事の方の挨拶がありましたが、結局一度もお会いすることなく終わった1年間でした。近畿支部では宮田理事が退任されましたが、後任に岡田良子さん(京都)が新たに本部理事に加わられると同時に近畿支部の新副支部長にも就任されております。その他にもいろいろと役を任されているので、本業とのバランスを取りながら上手くやって欲しいと思います。総会は全ての議案が承認され、滞りなく終わり、その後の理事会でも森さんと慶野さんが引き続き副会長に、筒井さんが引き続き専務理事にそれぞれ選任されました。北陸支部では新たな支部長が選任され、沖縄支部では伊良波さんが引き続き支部長となられました。入退会承認の件、委員会委員承認の件、公益会計に関する内閣府への報告の件、ジュニア会員の入会資格要件に関して、沖縄大会が来年にそのままスライドし、東海大会が再来年にスライドしたこと、パンデミックワーキンググループからの報告等が主な理事会の内容でした。今年度は、今のところ、隔月で理事会を対面式で行うようです。(もちろん状況を見ながらの判断となりますが)支部長の任期は一応1期2年ですので、今年度が私にとっての最後の1年の予定です。このままリモートで終わらない1年となることを、皆さまに対面でお会いできることを切に願っております。

6月25日

今日は昼から「 JIA・SDGs建築フォーラム2021」が開催されました。オンライン配信もされていたのですが、どうしても都合が付かず、参加することができませんでした。夕方から行われた協力会員向けのウェビナーには参加できたので、ITOKIの岡田さんの講演を拝聴しましたが、最近のオフィス設計の動向などを見せていただき、非常に濃い内容でしたので、次回は是非正会員にも広げた形で開催してもらいたいと思いました。協力会員委員会副委員長の笠井さんも佐藤総合計画での自社の改修例を紹介されていましたが、社員へのヒアリング等、いろいろとご苦労をされたご様子等、裏側のお話が聞けて、面白かったです。次は7月、8月と続いてイベントを企画されていますので、是非参加してみては如何でしょうか?

2021年6月30日 日刊建設通信新聞より

6月28日

昨日は昼から活性化戦略会議(役員会の前に行う会議で井上前支部長時代からされている会議です)、その後、支部役員会、そしてラーニングサロンと、昼からはぶっ通しでJIAでした。活性化は役員会の前に正副支部長と各地域会長が集まり、役員会で出てくる議題を先行して議論しておく場です。日本的な感じですよね。予め議題を確認しておき、コンセンサスを図っておくというもの。私は不要論派ですが、必要性を感じている方々もおられ、開催しています。役員会での議題は、本部委員の承認について、支部大会のオンライン開催について、名簿の発刊について等に加えて各種報告事項がございました。今年も4団体共催のインターンシップの受け入れを中止することになりましたが、学生達は本当に気の毒ですね。

6月30日

今月最後のJIA活動は、近畿支部と関東甲信越支部の学生会員による交流会でした。僅か1時間半でしたので、先ずはそれぞれが簡単に自己紹介をして、その後、各支部での活動報告を行い、最後は、今後の学生委員会活動の方向性を議論して終わりました。まだまだ話足りない部分があった学生も多いはずだったことと思います。できるだけ大人は発言せず、学生同士で好きに議論をしてもらい、何らかの活動に広げていってもらいたいと思います。今後は、関東と関西のみならず、さらに全国へ広げ、全支部から参加してもらい全国規模の学生委員会活動ができればと思いますが、それも、コロナ禍社会がもたらした副産物だと思っています。リモートがこれだけ普及すれば、正に全国の学生が簡単に集まることができ(あくまで画面上でですが)、議論を交わすことができるというのは、コロナ以前ではなかなか考えられなかったこと。学生達には、この機会を活かし、JIAを上手く活用してどんどん積極的に活動を続けて欲しいと思います。そして、彼らが卒業したら終わりではなく、そのままジュニア会員となり、さらには正会員となって、未来のJIAを担う人材へ育ってくれることを望みますが、それには、JIA内でいろいろとハードルがあり、それらの改革から取り組まないといけないことも理解していますが、これはなかなか難しい問題なんだと最近薄々気付いてきました。このテーマについて書き出すと長くなるので、今回はこの辺で。

暑くなってきたという冒頭で書き出した6月もあっという間に終わりました。JIAは新たな年度になり、私も支部長として2年目突入です。好き勝手やっている(書いている?)ので、もっとお叱りを受けるかと思いましたが、意外?と多くの皆さまから嬉しい反響をいただいております。まぁ、それも事務局の穴井さんの添削のお陰かも知れませんが…。兎にも角にも支部長としての2年目スタートです。昨年度は、オンラインの動き方に慣れる1年でしたが、今年はさらにアイディアを練って、昨年以上にもっと積極的に動いていきたいと思います。皆さまも、私にもっとこうして欲しいとか、ああすれば良いんじゃないかとかご意見があれば、どんどんご意見をください。よろしくお願いいたします。

近畿支部 支部長 津田 茂

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