• 投稿:2021年2月7日
  • by
  • コラム&レポート
  • 役員会
  • お知らせ

支部長通信2021 1月号

皆さま、明けましておめでとうございます。新しい年が始まりましたが、まあ、そもそもそんなことは人間が決めたことであって、ウイルスには関係ない話ですしね。なので今年も年初め早々からコロナ一色ですね。今年も1年間、人類はコロナの脅威と向き合っていくんでしょうが、果たしてどんな一年になるんでしょう。東京では昨日から緊急事態宣言が発令されましたし、大阪も時間の問題な気がしますので、皆さまくれぐれもご注意くださいね。それでは、今年も支部長通信にお付き合いください。

1月8日

毎月の月初めは大体広報委員会の予定が入っていまして、昨日、1月7日は広報委員会でした。以前も書きましたが、コロナの影響で私が支部長に就任してからずっとリモート会議ばかりなんですが、移動をする必要がない分、基本的には全ての会議に参加できるように努めています。お陰でようやく全体を把握することもできてきました。さてさて、広報委員会ですが、昨年に引き続き、ウェブサイトの刷新(もちろん最新情報の更新も含めてですが、こちらの方は、まだまだ課題が残るところです)および紙媒体の発行に向けての作業をしており、昨日はそれぞれ紙媒体ワーキンググループおよびウェブワーキンググループからの進捗状況の報告並びに課題の洗い出しを行いました。今年最初の会議ということもあり、集まれる人は集まるというスタイルの会議をすることになり、当事務所に集まる人とリモートで参加する人に分かれての会議でした。夕方4時~6時までの会議でしたが、会議終了後、7時半頃まで残っていろいろとフリートークをしました。その中での話で面白い話がいくつか出たので紹介したいと思います。

1つは、青年委員会があるんならマスターズ委員会もあっても良いんじゃないかという話。これは私も大いに賛成なので、次回役員会に諮りたいと思います。若手若手と若手会員の増強に目が向いてますが、もちろんそれも大事なんですが、彼らは一番本業を頑張らないと行けない世代。なかなか本業以外で時間を確保するのが難しいという話から、それなら時間的な余裕が出てきているマスターズ世代にここでもう一度頑張っていただき、若手に発破をかけてもらおうじゃないかということです。

次に印刷版名簿って本当にいるの?という話。現在2020年版?!の名簿を作成しており、今年の3月ごろの発刊を目指して動いているんですが、そもそも今は既に2021年。印刷物って、どうしてもその性格から情報にタイムラグが生じてしまう点から、なかなか新鮮な情報を提供できないことで、名簿を見て電話しても既に移転しているとか、さまざまな事情で名簿の連絡先に連絡をしても連絡がつかないという事象が生じている事実等を鑑みて、果たして今更印刷物の名簿が必要なのか?という疑問。それなら近畿支部のウェブサイトを見れば、最新の連絡先が分かるようにしておく方がよっぽど使える情報ではないか?ということです。私もこれには賛成なので、次回役員会に諮りたいと思います。

それ以外に話は広報委員会マターを超えて多岐に渡りましたが、主にラージファームの若手の活躍の場を作る必要性、ゼネコン設計部の入会に関する是非、若手やマスターズの方の会費を安くできないのか?という話を雑談形式で行いました。やはり集まるとこんなに色んな話ができるんですね。ZOOMだと会議終了、はい、即退出みたいなことになるので、こういう話は出て来ず、要件だけで終わります。会議の後の「飲み会」、やっぱり大切ですね。それにしても昨日は、この1時間半におよぶ会議後の雑談、誰もマスクを取らず、何も飲まず、食べずによく長時間話したなぁと思います。長くなりましたが、本日はこの辺で。

佐藤総合の笠井さん、荒木さん、金山さん、奥和田委員長が当事務所に集まりました

1月9日

この支部長通信、以前にも書きましたが、こんな時代だからこそ、人になかなか会えないからこそ、少しでも支部長の動きを分かってもらいたいということ、近畿支部の、またJIAの動きを見える化するということを目的に昔仙田満会長が発行されていた週報を真似て始めました。(実は支部長に就任するにあたり、書籍になっているこの仙田満週報を全て読みましたが、もちろん支部長は会長ほど忙しくないので、週報を書くほどでもないだろうということで、月報という形の支部長通信にしました。)どれほどの方に目を通してもらっているのかは、全く分かりませんが、ときどき嬉しいことが起こります。それは、直接感想メールをいただいたり、という「反響」をいただいた時ですが、昨日も嬉しい「反響」がございました。私などはお話もしたことがない(もちろんできるはずもない!)大先輩から直接年賀はがきをいただいたことです(まずそれだけでも大変嬉しくもあり驚きでしたが)。そこには支部長通信を読んでいただいていることと、その感想が述べられていましたが、大変嬉しい励みになりました。この場を借りてお礼を言いたいと思います。ありがとうございます!

1月13日

本日は委員長会議を行いました。各委員会の委員長に出席していただき、年間予定等を踏まえて、来年度、各委員会でどれくらい予算が必要なのか、委員長全員で来年の予算について話し合い、ある程度割り振りました。全員のコンセンサスが取れたことと、それぞれの委員長のお考え等も聞けたので、予算については、最後は私の方でまとめるということで閉会としました。年間予算は、方向性を決める上で、勿論支部長の考えも重要なのは理解しますが、私はどれだけ各委員会の意見を拾えるかどうかだと考えます。そして適切な委員会に適切な予算を割り振り、限られた予算を有効に遣うことが大切です。来年度から、これまで予算が付いていなかった青年委員会や環境委員会、新設する学生委員会等にも予算の一部を割り振りました。広報委員会も予算も増やしました。つまり若手や学生に活発に活動をしてもらい、広報にも力を入れ、それらの活動を宣伝し、JIAを積極的にアピールしいこうというのが私の考えです。他の団体も会社でも、若手が元気なところはいろんな活動をしていて、それらが魅力的に上手く発信されているように思いますので、近畿支部でも是非そうなってもらいたいと願います。

1月14日

とうとう大阪を含め、兵庫や京都にも緊急事態宣言が発令されましたね。とは言え、昨年の緊急事態宣言に比べると街中というか人々の間に温度差を感じます。2月7日までと言っていますが、恐らくまた延長するんでしょうね。連日ニュースでは、感染者数、重傷者数、病床数、死亡者数、医療ひっ迫等、そんなニュースばかりが目に飛び込んできますが、その一方で、個人的に疑問に感じることがあります。そもそも日本人の死亡率一位である癌を筆頭に、心疾患やインフルエンザ等、さまざまな病気が日本人を死亡させている中で、このコロナ、日本人の死亡者数の僅か0.数パーセント。1日あたり14.5人の方が亡くなられています。自殺される方が一日あたり55人!(年間死亡順位8位)存在する日本。私はこちらの方が問題な気がしてなりません。とは言え、経済を止めずにコロナ対策を行う手段も思い当たりません。このままだとオリンピックも中止になるでしょうし、この先、どうすれば良いんでしょうね。すみません。建築とは関係のない話でした。本日はこれにて…。

1月19日

昨日の委員長会議を踏まえ、本日は穴井事務局長と来年度予算の最終的な調整を行いました。各委員長の想いを汲み取った形の予算となっていますので、来年度はコロナに負けず、オンラインを活かした活動をどんどん行って貰いたいと思います。近畿支部の事務局の移転(綿業会館5階の窓がある部屋)に関しては、やはり費用がかかり過ぎるので、当分見送る方向で次回役員会(2/8)に諮りたいと思います。事務局は、当面コロナ禍ではありますが、窓のない密閉空間での執務となりますし、会議スペースは当面使えませんが、皆さまご容赦ください。

1月20日

昨日の新聞に副支部長を務めてもらっている前田茂樹率いるジオ・グラフィック・デザインラボが徳島のawaコンペに勝ち、見事設計者として選定されたという記事が載っていました。さすがです。前田さんのところは、このところ破竹の勢いでコンペを勝ち取っておられます。彼のSNSを見ましても非常に身軽に全国を飛び回り、現場、視察を繰り返し、その合間を縫ってJIA活動、家族サービスと、一体どうやってそんなハードスケジュールをこなしているのかが不思議です。家族を顧みない建築家は多く知ってますが、ちゃんと家族サービスもしながらの活躍、正に理想的な建築家像ですね。素晴らしい!

1月21日

香川県丸亀市が「史跡丸亀城跡保存活用計画」の策定を目指しているそうです。丸亀城の石垣は高石垣が重層する立体的な城郭景観を成していて、恰好良いですよね~。外堀と武家屋敷跡まで含めた一体的な保護をするそうですが、今後の動向が楽しみです。丸亀に行ったのは随分前なので、また一度足を運んでみたいと思います。

1月22日

本部国際委員会主催のウェビナーに夕方から参加しました。これまで毎回聴講してますが、本当に世界各地で活躍されている日本人の方の話を聞くのは非常に面白く刺激的で、良い企画だなぁと感じています。近畿支部でもこういう企画ができると良いんですけどねぇ。まだまだ5月まで企画はありますので、皆さんも是非聴講されてみてはいかがでしょう?面白いですよ!(無料)

JIA国際委員会 ウェブサイト
https://jia-intl.org/

1月24日

先日の日経アーキに載っていましたが、昨年合格した1級建築士の最年少は20歳だったそうです。めちゃめちゃ若くないですか?建築士法が改正され、1級建築士の試験を早く受験できるようになってから初の試験だったようですが、なんと5000人も受験者数が増え、合格者の約3割が26歳以下。これまではいなかった23歳以下の合格者が6%もいたそうです。総合合格率はさほど変わっていないので、受験者数が増えても合格ラインが変わるだけで、23歳以下の合格者数が増えるということはその分23歳以上の不合格者数が増えている訳で、そこはなんとも微妙なところですね。しかも資格試験勉強のために本業である学業が疎かになるのではという声もありますね。(まぁ、学生の内に合格する人は本業の学業も両立できるような優秀な学生だとは思いますけどね)今後、ますます競争率が高くなり、年齢を重ねると年々難しくなるんだろうなと思います。私も遅くに受かった人(30歳の時)なので、今振り返ると良く受かったなぁと思います。(まぁ今よりは遥かに簡単でしたが)

1月25日

以前も書いたと思いますが、設計のプロポーザルで良く見かける条件の一つに、同用途・同規模の設計業務の実績を持つ1級建築士事務所というのを目にします。ほとんどこれです。いやいや。同用途・同規模の実績がないからこういう仕事がしたいんですよ。だから参加したいんですよ。でも今の世の中では一生そういう仕事はできそうにない。だってチャンスすら与えられないですもんね。なぜ、同用途・同規模の実績がない1級建築士事務所という条件を設定しないのか?誰がそんなにリスクを恐れているのか?懐の大きい人が減ったからか?世の中がそういう空気だからか。そもそも世の中のこういう条件を作っている人に大物は殆どいないですからね。だから「無難」に有名建築家に頼もうとなるんですね。そうやって良いも悪いもどんどん世の中が偏っていき、特定の建築家作品が溢れかえるんですね。ここ数年は某有名建築家の一人勝ちという感がありますね。どこに行ってもその人の作品をみますが、別にその建築家の責任ではなく、世の中の責任ですよね、これは。日本人の悪い癖じゃないでしょうか?例えば同用途・同規模の実績がない事務所、ただし登録建築家であることという風に実績のない個人の建築家をJIAがその人の能力を保障しますよという風になれば、この登録建築家制度ももっと活きたものになるのではないでしょうか?JIAでこのことについて、もっと議論するべきだし、若手を中心に声を上げるべきだと思いますよ。

1月26日

久しぶりに総務委員会が開催されました。と言っても一応ほぼ毎月開催はしているのですが、前回が12月の初めだったためになんとなく久しぶりな感覚。本来は組織事務所のJIAに入っていない若手社員数名に参加してもらい、JIAになぜ入らないのか等を含め、意見交換をする予定でしたが、彼らの本業のスケジュールの調整が上手くいかず、次回へ延期となりました。非常に残念なことではありますが、個々のJIA活動は、あくまでボランティアであって皆さま本業あっての話ですから致し方ありませんね。次回楽しみにしております。今回はそんなことで、会員を増やすための対策、会員減少に対する対策などを委員会内で話し合いました。その中でも神戸の長尾さんの話は、非常に的を得た話だったと思いました。非JIA会員が皆長尾さんのような発想になってくれれば、もっと会員も増えるんでしょうけどね。なかなかそうはならないのが現実。難しい課題ですが、長期的に見た時に、今後も確実にJIA会員は減少していきます。抜本的な対策が必要であることは間違いありません。これは総務委員会だけの話ではなく、会員全員で考えていかなければならない問題ですので、1人1人が考え、アイディアを出して貰えると嬉しいです。

1月28日

六鹿会長のご意向によって、本日全国支部長意見交換会を行いました。とは言え、オンラインですが…。支部長の人数も多い?ということで、六鹿会長とじっくり話ができるようにと3グループに分けての開催でしたが、近畿は東北支部、四国支部と同じグループでした。すっかりアフターコロナの日常になってしまいましたが、六鹿会長、森総務委員長、筒井専務理事、進藤東北支部長、武智四国支部長と、これまで一度も対面でお会いしたことのない方々6名でのミーティングは、少し違和感もありますが、これも慣れてきました。他の支部の意見、考え、会長からの本部での動き等が聞け、僅か1時間半でしたが、有意義な会でした。四国でのワールドモニュメントファンドを利用した古建築の保存再生の動き、東北の会員数の現状や行政との関係性、本部でのSDGsフォーラムに関する動き、意匠法に関する動き、CM協会に於ける現状、UIA、ARCASIA等多岐に渡る話は大変興味深いものでした。近畿での学生委員会の設立に関しては、六鹿会長も非常に喜んでおられる様子でした。

1月28日

京都地域会主催の今年度最後のイベントが開催されました。BIMを導入している2事務所(大阪の堀部さんと京都の畝さん)によるBIM活用術の講義でしたが、それぞれ事務所の仕事の内容に即したBIMの活用をしており、非常に有効的な活用方法を見せていただけたと思います。前回は栗林さんによるArchiCadのBIMでしたが、今回は2事務所共Gloobeを使っており、全然違うので、びっくりしました。やはりGloobeは日本製だけあって、日本の確認申請やら法規やら、図面の作図やらに対応したソフトになっているところがかなり便利なように見え、相当な時間短縮に繋がると思いました。その時間短縮を、設計する(考える)時間に充てると有効的な効果が表れるのではないかと聞いていて感じました。あくまでBIMは人から「考えること」を奪ってはならないと思います。あくまで設計補助ツールですね。もしもBIMに答えを出させるようになっていけば、いずれ設計は人からパソコンへと取って代わられるかも知りません。講義後にそんなことを感じた次第です。

という訳で、本日は1月30日。明日で1月も終わりです。私の事務所は日頃ハードな分、年末年始の休みは比較的に長く取るほうで、6日から仕事初めでしたので、今月は報告することも約1週間短い内容ですが、それでも書きたいことはいろいろと出てくるものですね。今月初めにも書きましたが、2021年もコロナに振り回される一年となるでしょう。オリンピックも間違いなく開催しないでしょう。そんな中、選手村として作られたマンション群を巡って、購入者が訴訟を起こしたそうです。そりゃそうですよね。本来ならオリンピックも終わり、改修工事も終わり、そろそろ入居するはずですもんね。他の多くの人も同じであるように彼らもコロナによって大きく人生設計が狂った人たちですよね。どうなるんでしょうか。しかし、明るい話題も目にしました。マー君が楽天へ復活。素晴らしい!
それではまた来月。

近畿支部 支部長 津田 茂

カテゴリー
アーカイブ
最新のお知らせ
2022年4月7日
建築プロジェクトの設計者選定支援「JIAサポート」
2021年11月14日
支部長通信2021 10月号
2021年10月5日
支部長通信2021 9月号
2021年9月9日
支部長通信2021 8月号
2021年8月8日
支部長通信2021 7月号